雑記


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2月27日

「3月中旬からはしばらく更新しなくなる予感…」


人の移動が激しくなる季節になると、役所はなかなか忙しくなるのである。
たとえば年金で言うと、年金保険料の納付書とか未納の通知とか、
社会保険事務所から書類が送られているのだが、住所を移っていく人は
送り先が分からなくなってしまう。まして親戚の家に厄介になってる人とか、
基本的に住民票の外で活動する人は把握できない。

あと学生の学生納付特例。


そしてそして、平成17年度目玉の新制度、
「若年者猶予制度」と「特別障害給付金」!!

こいつはてんやわんやの大騒ぎが期待されている社会保険庁の大企画。
登らされてハシゴ外された村瀬長官の最初の大博打だ。
「庁と厚生省年金局は現場の苦労を知らんのか!」とぼやきたくなる、
所得の少ない市民の皆様には大変よき企画なのだが、
まあぼやいたっていいだろう。ぼやきながらも、市民に対して奉仕させて
いただく所存である。


「20歳〜30歳のフリーターなどで、年金納めるのが困難な人で、
親の所得で免除申請が却下になる人」は、是非ともこの
「若年者猶予制度」を利用していただきたい。
年金手帳と認めの印鑑で結構です。
万一の障害で保障される可能性がありますんで。是非。


そんなこんなの残業三昧は3月中旬の連休明けくらいから
始まりそうです。このようなわけで、2月末の更新後は非常に細々とした
更新になっていきそう。3月にはうちのネット環境もようやく光回線に
移行することが出来そうなのに、残念。





2月24日

「WEBデザインの能力があれば」


こういうものを作ったんだ。
なんか最近ゲーセンでカードでやるサッカーゲームみたいなのがあって、
それでなんかかっこよかったんだ。






もちろんゲーム作る気はないので、
特殊効果はハッタリだ。

それでジパングマンガ描いたんで、マンガTOPに
使ったんだが、本当はこれらの他いろんな人物カードや
背景カードを作って、インデックスTOPで
ランダムに表示されるようにしたかったんだ!!

しかもこう、裏返しのやつをカーソル載せると裏返る感じで・・・
でもランダム表示がダメならどうにもならないよ・・・





2月17日

「誇らしいこと・個人年金」


年金の仕事をやっていて喜ばしいと感じるのは、ご近所の老人に
年金の相談を受け、頼りにされたり感謝されたりすることだ。
女子高生にただ「スーツを着ている」というそれだけのことで「オヤジだ」と
言われたり、たむろするヤンキー然とした中学生に好戦的な視線を送られて
ムッとしたりして、「まあ確かに、年を経たな」と思うことはある。

しかしながら私がまだ彼らと同じように青春というものの中にいたころ
望んでも得られなかったであろう誇らしい気持ちを手に入れた気がする。
さほどよく覚えていないのだが、あの頃はまだ自分というものが
可能性に満ちた存在であったからか、そうであることで大人たちを
見下さないと、対等になってる気がしなかったのではないだろうか。
自分がさして能のない人間であったことも含めて、だ。


こういう自己満足に浸れることを最高の見返りに、
とにかく近所の老人の年金の相談を受けたのである。

こういった相談を持ちかけられたのは、年金の制度がひどくややこしい上に、
実際分からないからと、老人が年金の総本山である社会保険事務所に
万難を排して行ってみると、さらにややこしい資格期間証明書や金額の計算書を
発行されて、老人の劣化した脳がパニックに陥ってしまったのである。

そのうえ社会保険事務所は連日長蛇の列であり、怒号と罵声が飛び交っている。
そのような苛烈きわまる環境に、枯れた年寄りが行くべきでないのは
衛生的にも確かであって、私は老人宅でコタツに番茶で相談に乗るわけだ。

社会保険事務所の出す書類は、素人にはチンプンカンプンでも
我々プロの目から見れば生活実態を赤裸々に物語ってる。
公的職業についてる限りはこの情報を悪用することはないが、
所詮私はデバガメで、顔には出さないが興味津々で余計な質問をしていく。


さて、相談内容は至極簡単なものであった。
正確に書類に記入して送り返すというもの。もし送り返さないと
死んだものとみなされ、年金が止まる。めちゃくちゃだと思うかもしれないが
ことお金に関して、受け取る側が必死になるのが当たり前のことであるらしい。


老人の貰っている年金額は相当なものに見えた。
「この年になってくると頼れるものは年金しかないからな。
○○くん、知ってるか、年金はワシらが子供の頃、戦争で金が無くなった
日本が苦肉の策で作り出したんや。お前らのためや言うて、非難が出らん
形で金集める方法考え出したんやな。いますぐ金集められるのに、
国が金払うんは何十年もあとやろ。」

そういえば厚生年金制度の確立は昭和17〜19年だ。


戦費調達にこのような手段があったとは、実に面白い。
無計画な暴走はこの頃からあったのか。
だが翻ってみて、現在を鑑みればどうか。
さして変わっていないではないか。

そうなると頼れるのは個人年金だな、と思う。
今度保険屋を呼んでみようと思っている。




11月21日

「刀匠・マルメンライト その3」


「こんな放埓なことが出来るのも、
独身貴族のオナニー伯爵だからやね」
愚弟のひどい言葉に心を痛める。
そう言う彼は、「引きこもり」のうえ「ニート」様である。


のこり43000円を懐に、ホームセンター「ダイキ」へ。
欲しいのはドリル、万力の2品である。

ドリルは鋼材削れるレベルだとウン万円するんじゃないか?
不安はあったが、驚くほどのロープライスで見つかる。


(東芝製振動ドリル、インパクト切り替え  ダイキ  5000円)

工具というものが案外安いのに驚く。
ボール盤という穴あけ専門機が7800円だったので迷うが、
細工その他の用途を考慮して手持ちドリルを選択。

これ先端のドリル針が付いてなかったので、とりあえず500円の針セットを購入。
もっと安いのが針セット付きで3500円。しかし秒間最大回転数がしょぼいので
鉄工に耐えるか分からない。したがって東芝さんをチョイス。

次に万力である。


(ホームバイス ダイキ  1500円)

「重い、でかいやつを選べ」という梅宮辰夫店主の話もあって、なんかもう3kgある
これを選ぶ。カゴがめっさ重たくなった。

思ったより安く付きそうなので、グラインダー3000円、ヤスリセット500円、
その他を購入する。



さて、無事購入を終え帰宅するも、ドリルその他工具の使い方は
イマイチよく分からない。
工作に類する作業はほとんどやったことのない私である。

そこで、この鋼材によく似たサイズの物体を眼にした。
マンガ製作用のアクリル定規である。
3000円もの鋼材は、いったん粉にしてしまえばもう戻らない。
まずはこいつで型を作ってみよう。



(アクリル定規 どっかの100均  100円)

ネームに近い作業だと感じた。
大雑把にケガキを行い、とりあえず切ってみる。
アクリルなどプラッチックである。加工は簡単。



「えー、これに金のこ当てるの!?切りにくいじゃん!」

万力のチョイスに早速失敗しているマルメンライト。
安物なので回転機構がないに等しいし、固定用ボルトが付いていないのだ。


ともあれ、




無事に切断と研磨を完了する。
白くにごってる部分がブレイド部だ。割と尖っている。柄の辺りを失敗。
握って振ってみるといい感じで、誰彼無しに切り付けたい気分だ。
小学校のときなんでこういう活動をしなかったのか悔やまれる。



素材が鋼鉄で、ハンドル部に素材を追加することを考えても、
ヒルトにバランスが取れるんじゃないかと思う。


さて、いよいよ鋼材に取り組もう。
ケガキどおりに切るとして、まずはポイントに穴を開ける。
おもむろドリルを取り出すマルメン。

「チュイイイィィィィーーーン、ガッ、ギギギギ・・・・・・」


お金が貯まったら、趣味として手をだそうと思っていたナイフだが、
まさか自分で作ってみるとは思ってもみなかった。

「太閤立志伝」で鍛冶屋プレイは真っ先にやった。
「リリーのアトリエ」で鍛冶屋のショートカットのお姉ちゃんは良かったのう。
「ダイの大冒険」のロンベルク大好きである。
「にらぎ鬼王丸」なんで終わったんだろ…

趣味としてのナイフ作りは宇津井健など偉大な先人がいる。
このまま犯罪を犯さずに公務員を勤め上げたら、
なんか月山とか関とかに隠居して鍛冶屋として生きよう。
日本風短刀を鞘に収めたまま数珠でグルグル巻きにして、
天下五剣・数珠丸垣次のパチモンを作って通販するのだ。
公明党信者によく売れるだろう。




そんなことを考えていたときである。

「・・・・キンッ・・・・」
高い音が部屋に響き渡る。
「!!」




ドリルをもつ手に手応えがなくなった。
さては穴が開いたかと思った。
しかし厚さ4mmの鋼材に1mm以下の凹みを見るだけであった。
直径2.5mmのドリルの先端は「銀紙3号」の前にへし折れたのだ。


500円の安物ドリル針のカタログには、
「チタンコーティングハイス鋼、食いつき抜群」とある。
チタンではダメなのか・・・・確かにカタログでは一般鉄工と
ステンレス加工が分けられ、ステンレス加工には適正△がついていた。

熱硬化処理を行う前に、これほどの硬度を持って立ちふさがるとは…
げに恐るべきは鋼材「銀紙3号」、日立金属である。

「フフ…チタンコーティングハイス鋼が折れちゃった!
城ジイたちが聞いたら喜ぶだろうな・・・」


わあなんて軽い。
早速軽快なフットワークで再びホームセンターダイキへ。
ステンレス用ドリル針を買わなければならない。


(ステンレス用ドリルセット ダイキ  1780円)
後ろにあるのは今月のビーム。巻頭は桜玉吉。


高いっ!!
ステンレス用ドリル、コバルトハイス鋼は割高なのである。
なんか国旗が描いてあって、アメリカ様である。ドイツ閣下もあったぞ。
裏には使用上の注意が書いてあって、
「出来るだけ低速でまわしてください」とある。
「インパクト式のドリルには使用しないでください。」

インパクト式とはドリル回転中に縦方向の衝撃を加える方法である。
コンクリとかはこれでよく割れる。鉄工には向いてない。

マルメンライトはこのミスを両方ともやらかしていた。
すまない、500円のチタンコーティングハイス鋼。


以上のことをやってるうちに、もういい時間になってきた。
夜中にやると近所迷惑だ、刀鍛冶は山奥にこもるが、
なぜか考えたことはおありだろうか。



商品名 値段
ドリル 5000円
グラインダー 3000円
万力 1500円
ドリル針 500円

商品名 値段
ドリル針(コバルトハイス鋼) 1780円
作業台 1000円
合計 12780円

残金30000円ほどである。




11月20日

「刀匠・マルメンライト その2」


今回からは買った品を値段まで書いて、とりあえずナイフ作りに
どのくらい投資が必要か、書いていく。



JR大阪駅の地下にあるナイフ店「サンワードフォルクス」は、
表は時計やランタンなど輸入雑貨を扱うありふれた店だが、
一歩店内に踏み込むと、こじんまりとした店にナイフが溢れている。
壁から危険な輝き。

醜悪なまでに巨大なナイフ、聞いたことのある有名ナイフ作家のナイフ、
スローイングナイフ、卓上において違和感のないシティナイフ。

さて、どんなナイフを作るか。折りたためるフォールディングナイフなどは
技術がいるので無理であり。小さいナイフは実生活で使えるが、細工は簡単だろうか?

大型ナイフは素人好みだ。それは分かっているが、欲しいのはそれだ。
全くもって素人だ。結局、西部開拓史が産んだ傑作ナイフ、
ボウイナイフに決めた。ボウイとは「少年」ではないが、
少年の心を刺激するには十分だろう。いいアダルトがそう考える。


梅宮辰夫のような店主にそれを話すと、
「うん、ボウイな。あんたは体もしっかりしてるし、大きいめがええかな」
そういうと、私を鋼材のコーナーへ案内した。

鋼材は素材とサイズでさまざまに分けられている。
店主は「250×40×4mm」の鋼材を私に握らせ、振らせてみる。
「どう?」
やはり鋼材は重みがある。鋼鉄の重量感。
しかし力はあるほうなので、もう5cm長いのを選んでみた。
下の写真が、選んだ鋼材である。


(日立金属製  銀紙3号 300×40×4  サンワードフォルクスで3000円)

いいナイフを作ることが出来るのは、やはりいい鉄だ。

「銀紙3号は素直ないい素材。」
「……素直……。」

同サイズで5万を超えるダマスカス鋼材なんか、加工法が見当もつかない。
音波や超水圧でタッチするのか?硬いかんな〜


「加工もしやすいよ。工具はなに持ってる?」
「・・・・・工具?」
「ドリルとかやけどな」

店主から作り方のあらましの説明を受ける。
「まず、この鋼材をどんなナイフにするか設計図を作る。
次に、その形に添って鋼材を荒く切断する。
この過程で必要なものは、ドリル、ヤスリ、金のこ、バイス(万力)や」

私は何一つもってなかったので、とりあえずヤスリと金のこだけでも
何とかなる、と店主が言ってくれたのでヤスリと金のこを買う。
エメルソンとかニコルソンとかいう、海外ブランド品だ。

「次にブレイド部分を研磨する。これもはじめはヤスリでいいよ。」

日本刀の刀鍛冶だと、刀を槌でがんがん叩くのだが、
それは鍛造といって初心者が手を出すようなシロモノじゃない。
でもいつかやってみたいと思ってる。
今回やってみるのは、簡単に言うと鋼材を削り、ナイフ型の鉄にしてしまう方法だ。


(じゃあヤスリのほうが硬いじゃん)
これは大間違いの見識である。


「それで形になったら、店にもっておいで。焼き入れしとくから」
「・・・・・ヤキイレ?」

再三オウム返しにするマルメンライト。

「熱硬化処理のことや。普通の包丁でも、コンロで焼いてみると切れるようになる。
鋼材は非常に加工しやすい状態で売られてる。研げばそのままでも切れるけど、
焼き入れをして始めて使える性能になるっちゅうわけや」


この後延々「銀紙3号」の最適温度、含有炭素、モリブデンとかクロムの
話をしてもらったが、あんま覚えてない。
とにかく、シース(鞘)とハンドル(柄)は後日ということにして、
金・土・日を刀匠気分で過ごすために引き上げた。


19日金曜日、かえってとりあえずヤスリをかけてみると、硬い!
しかも万力は買ってこなかったので固定が難しい。
店主が「うちの万力は高いし、コーナンとかホームセンターで買ったほうがいいな」
などと商売っ気のない職人振りを見せ付けたのだ。

ものすごく手が疲れた。

よって、明日、お買い物にホームセンター・ダイキへ出る。
とりあえず資金は選挙の報酬50000円である。
どうせ市民の税金なのだ。



お買い物リスト

商品名 値段
銀紙3号鋼材 3000円
金のこ 1500円
ヤスリ 2500円
7000円








11月19日

「刀匠・マルメンライト その1」


マルメンライト中3の時の経験である。
和歌山に住む祖父が死去し、葬式に行った。
田舎の慣習上、初7日は村を出ることが出来ないらしい。
学校は1日だけ忌引きで休んだ春休みのことである。

遺品の総整理をしていると、村の有力者である祖父の持ち物の中から、
想像外のアイテムが飛び出した。

ショットガンの弾。干乾びたコウモリ。古銭。絵画の素描。古いレコード。

中でも目を引いたのが、「備前長船の脇差」である。
魅入られたように刀身を見つめるマルメン。
重い、重いよ本物の刀は!
だって鉄だもの!


だからナイフとか好きである。25歳の社会人になっても大好きだ。
でもああいうものを持つと周囲の眼が大変なので、遠目から
眺めているだけにしていた。中学生がエロ本を買うような感覚は
まだまだあるものだ。


憧れも大事だ。

さて、大人になると所得に余裕が出来てきた。
こうなると買っちゃいたくなる。そこでナイフ雑誌とか見てくる。
そうすると一本2〜3万円する。有名作家のナイフだとウン十万だ。

正直実用性の何にもないものに、そんな金かけるのは良くない。
市民の税金から出てきた給料である。
そこで書店で眼にした「ナイフメイキング読本」なるムックを眼にする。


巻頭から宇津井健ときた。
俳優宇津井健は、ここ10年ナイフ製作を趣味とし、
のべ100本ものナイフを鍛えたのだ。
なんと、ただ不審者が持つものであったナイフは、
もはや作り方の本が出るほど愛好者を増やしているのだ。


前置きが長くなった。
描くつもりだけはある「ラッキーストライク」登場人物の
ジョン・プレイヤーは、ナイフメーカーという設定である。
作者自身がナイフを作れるのなら、話に深みが出るというもの。


そこで私ことマルメンライトは万難を排し、
大阪は梅田の地下街にあるナイフ店に鋼材、工具を購入するため
やってきた。ナイフ店のはずだが看板には輸入雑貨、アウトドアとあった。
「ナイフ作り初心者の方はお気軽にお尋ねください」とある。
やはりナイフ作りは流行ってる!

店主は梅宮辰夫をワイルドにしたような男で、
「あの〜、ナイフ作ってみたいと思ってまして」
「おお、そうですか。どんなナイフです?何に使う感じの?」

既に答えに窮するマルメンライト。
なんらのイメージもなく、憧れだけでやってきた自分を恥じた。


『雰囲気だけやんけ、俺!』
悪い癖である。ただ作ってみたい、やってみたいという
願望だけは強いのだ。本来、『作る』ということは既成の品に
飽き足らず、己のイメージを形にしたいという強い目的があって
出来ることなのに!

自責の念から汗が噴出す私に、店主はゆっくり話しかける。

「まあ、店のナイフでも見て、どんなナイフが好きか決めてね」



続く






11月16日

「選挙の舞台裏」


地位・名声・財産。広い家、美しい服、早い車。
たとえ自身がさほど価値を感じていなくても、世間一般で認められる
ある特定のポイントを加算するために、果てない欲望を燃焼させて突き進む。

それがどうやら、社会人というものらしい。


そのため、知恵も経験も足りない若者には「若さ」という武器が与えられる。
眠らない体を、すべてを欲しがる欲望を、枯れることのない涙を〜♪



さて。
地方公務員のうち、市町村職員の仕事に選挙事務がある。
20歳以上の人は、棄権を選ばずにどうか投票に来て欲しい。

なにせ暇だ。


過去2回ほど選挙事務に出た経験がある。
今年は選挙の当たり年らしい。
選挙管理委員会は普段は実にまったりとした仕事内容だが
この時期のみ残業が月200時間を越える。
役目に死すれば本望というところであろうw


動員される一般職員にとって、選挙は土・日の行事である。
段取りはこうだ。

1  1ヶ月ほど先だって、希望の投票所を選択する。
2  選挙前日、土曜に1時間ほど投票所の準備をする。
3  選挙当日、朝6時半に集合。投票所を会場。
4  夜8時まで投票を見守り、投票所を閉鎖。
5  市内数箇所の開票所に9時に集合。



投票

AM6:30〜エンドレスの長丁場だが、
投票所の選択で、長時間勤務の実態が変わる。
やさしい気の利いた投票所管理者に人気が集まる。

特筆すべきは「公明党」支持層だ。
実に違和感のある集団である。


現代の世相において、政治への関心の薄さから、
特に政治に興味のない人間は棄権する、といって差し障りない。
投票率40%の時代だ。

そんななかで身体障害者の人が、万難を排してやってくる姿には、
感涙を禁じえないところすらある。それほどに、
投票所に若者の数は少ない。


そこで公明支持層である。
衆院選の比例代表の時である。
お婆さんが比例代表用の投票用紙(青)を掲げ、

「・・・・エート?あのね…この青の紙に
『公明党』て書いたらよろしいの?」


事務者は薄ら笑いを浮かべる。
この質問に対して、「はい・いいえ」で答えることは、
公正な選挙の妨害を意味するので、出来ないのである。

一方で、「あんた、誰に言われて来たんや」という
情けない思いも含まれている。




開票


開票はだいたいの場合、学校の体育館で行う。
これが案外楽しい。
普段顔を合わさない他部署の職員と、ワイワイ騒ぎながら
票を仕分けする作業である。
こういう場面は、実に貴重であると私は考えている。

票を選別し、枚数を計算する作業だが、
大変な周到さで何度も数え、確かめる。
100枚単位で集計するためのマシーンもわざわざ用意されている。

ちなみにこのマシーン。「武蔵EL-2」という。
選挙以外の用途に耐えるとは言い難く、どうにも無駄な出費に感じる。
なぜ「武蔵」かというと、選挙管理委員会を
通称「センカン」というからだと想像している。
「長門」や「紀伊」があったのか気になる。


選挙管理事務について、
日曜の朝6:30集合に、遠距離通勤者は電車が動いてない、という
辛い壁があるし、エンドレスの仕事に自動車は欠かせない。
そういう意味ではハードルが高い、公務員の仕事の中では
災害出動に次いでしんどい仕事のひとつである。


そこでまとめに持って来たいのは

他ならぬ私の怒りである。
所詮、深夜コンビニのフリーター上がりだ。
長時間勤務が割高なのは知ってる。
しかし丸1日程度働いた程度で、

日当が50000円とは
これはどういうことか!!!
何人分の年金だ!

甘い汁吸わせてもらっても
倫理観ってのは、まだ、ある!!!
水商売やってんじゃねえんだ!!
重ねて言うが、
なにせ暇だ!!!!

国会議員め、市会議員め!!!




11月12日



「焼酎激ラブ」



安定した収入を持ちながら、両親と同居して炊事、洗濯に甘える
「パラサイト・ザ・マルメンライト」としては、父の日、母の日、もしくは彼らの誕生日、
サービス精神を忘れない。実家に存在するための義務だと考える。


しかしながら、完成された権力関係というのは実利・功利主義を離れ、
サディズムとマゾヒズムという人類固有の快感原則に裏打ちされた一面を覗かせている。


往々にして、義務を果たすという己に対するマイナス現象が、
義務を果たしてそこに存在する、というプラス感情へと向かう。
誇らしい気分となる。ここに人間の複雑さが存在するといえるだろう。


最たるものが国民年金だろう。
現行水準では、生涯40年でおよそ650万円の保険料を納めると、
年80万円の給付を受けることができる。
約8年でペイ、その間ある程度の障害を負った時は保障がある。


平均寿命を考えると、払って損する、とは確かに思えない。
しかし世論としては、足りない足りない、という声が聞こえてくる。
そりゃそうだ、生活保護法が認める、「最低限度の文化的な生活」で、
若い4人世帯が働きもせずに月18万円支給されたりするのに、
国民年金が満額で一人月6万5千円だ。夫婦で13万。大笑い。


しかし、国民年金を納付することは誇らしく、納める人は当然だと思い、
納めない人は無関心を決め込むか、納めるやつがバカだ、と引け目を感じる。
一方生活保護を受けている人は、やはり当然だと考えているが(当然な人もいるが)
もらってない人はそんな制度があることを知らないか、貰っている奴に
同情したり、一方で激しく憎む。(明らかに制度を利用してるクズがいる。)
(悪意で制度利用してるクズを弾けない公務員もまた同罪である)



さて、11月某日、愚父が58歳の誕生日を迎えた。
実は父も公務員なのだが、彼の部下から聞くところによると、
なんでも『伝説の公務員』らしい。


このことは私も不思議でならない。
ある年齢に達してからというもの、私は彼がおろかな男に見えて仕方が無いのだ。
なぜかスペイン語が話せるということを除いては、
彼は家庭の食卓ですら空気が読めないし、
緊張癖かアル中か、手が震えて字もろくに書けない。
はっきり言って、「大人の判断」を習得していないように思える。
私の25年間の父との生活で、かなり冷静な判断ができていない場面を眼にしてきた。
「奇人」の部類に容れていい。



で、彼の誕生日に焼酎を「大人買い」して贈ったのだ。
焼酎には「3M」という最高級があって、
「魔王」・「森伊蔵」・「村尾」という伝説の焼酎たちである。
欲しかったが、一本3万5千円というプレミアぶりに腰を抜かす。
いまどきバブリーば業界だ。

結局一本3000円級の五号ビンを5〜6本購入した。
一本くすねて飲む。
はまった。
焼酎ロック、最高。



今は「坂の上の雲」の秋山好古の気持ちが良く分かる。